この本を手にとったのは、
やはり、新型コロナウイルスが全世界に猛威を振るう今。
感染症とは何か?感染症に対して、私達はどのように対処していくべきか?
ということを知りたくて、大型書店の専門書コーナーで立ち読みをして、読みやすそうだなと思って購入した中の一冊。
(2019年3月4日初版発行) 著者は、横浜市立大学名誉教授 ハーバード大学、メイヨークリニックでアシスタントプロフェッサー、デユーク大学客員教授等を歴任、感染症、ワクチン専門医である。
●免疫は人間の身体をどうやって守るのか?
ウイルスに対して人体には3つの防御壁がある
①皮膚や粘膜による物理的な防御壁
②自然免疫による病原体の排除(顆粒球、マクロファージ、好中球、NK細胞) 異物を見境なく攻撃する
③獲得免疫による病原体の排除(T細胞、B細胞、樹状細胞) 相手の特徴をつかんでから攻撃する 特定の病原菌やウイルスを排除するワクチン開発には欠かせない存在
●ワクチンとは? 病後免疫のしくみを利用して、感染源に対する抵抗力をつけるのがワクチンである。
世界最初のワクチンが、ジェンナーの種痘。これは、皆さんよく知っている名前ですね。
●ワクチン基本の3種
①生ワクチン:病原性を弱めたウイルスや細菌等を使用したワクチン 免疫力は強い、安全性に時として問題あり
②不活化ワクチン:ウイルスや細菌等の病原性を消失または無毒化したものを使ったワクチン 免疫力は弱い、安全性が高い
③トキソイドワクチン:病原体の出す毒素の毒性をなくす中和抗体をつくりだすワクチン
●ワクチンの正しい理解
現在、国内において最も必要であるにもかかわらず、その重要性が十分認識されていないと思われるワクチン
・子宮頸がん(HPV)ワクチン、B型肝炎ワクチン、風疹・麻疹(MR)ワクチンである。
それぞれのワクチンについて、著者の主張が詳細にかかれているので、ぜひ本書を手にとることを進める
●ワクチンと抗生物質の感染症撲滅への戦い 人類は、今までいくつかのワクチンで世界の感染症を克服してきたが、新興感染症に対しては、抗菌剤、抗ウイルス剤の治療の方が解決が早いのではないか、と著者は、思っている。
また、日本の感染症研究は、歴史的には多くの立派な研究者を輩出してきたが、レベルの高い研究がほぼ不可能になってきている
。日本ではここ30年ほど、新しいワクチンはほとんど開発されていない。 重大な感染症を研究できるP4レベルの施設を持つ研究室をせめて数ケ所国内に造り、レベルの高い研究者に場所を提供することが、日本の感染症研究の発展には必要であると主張している。
日本の官僚やジャーナリストがワクチンに対する理解が乏しく、新規開発は欧米に任せて、日本は良いワクチンを輸入すれば良い、それが日本のワクチン政策であり、世界レベルをはるかに下回っている。と嘆く。
◎現在、コロナ対策において、国が主導する政策が、場当たり的で陳腐なのは、それを裏付けているのだろう、安倍総理の布マスク配布、PCR検査体制の不足と医療崩壊、など現政権の愚策と医療政策の問題が噴出している。
経済が大切か、人命が大切かの単純な二項対立の議論だけではなく、人類の危機である、ウイルスとのこれからの戦いを見据えて、
何をこれから日本は準備していかなければいけないのか、そうゆうことを考えさせられた。これから大きな転換点を迎えるであろう世界を生きていかなければならない、若い世代にも、ぜひ読んでもらいたい本だ。
フーコック島は、ベトナムで一番大きな島、ハノイかホーチミンから飛行機で行ける。
大きさは淡路島くらいの大きな島だが、島の移動手段はタクシーか車のチャーターしか無い。ナイトマーケットに行くには、ホテルからタクシーで行って。帰りは入り口付近で呼び込みのタクシーの運ちゃん捕まえればOK。
ベトナムの食文化の大らかさと、情熱に出会えて、とっても楽しめます。